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福岡県社会保険労務士会メールマガジン1月号

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      福岡県社会保険労務士会メールマガジン1月号
        http://www.sr-fukuoka.or.jp/
        ++パワーハラスメントについて++
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日本労働組合総連合会(略称:連合)が、2017年10月26日~10月27日の
2日間に、全国の18歳~69歳の有識男女1,000名を対象に行ったインターネット
リサーチ「ハラスメントと暴力に関する実態調査」の結果を公表しました。
それによると、職場でハラスメントを受けた・見聞きしたしたことがある人は5割半ばで、
そのうち最も多かったのがパワハラ(45%)ということです。

パワハラ(パワーハラスメント)とはどういうものをいうのでしょうか。
パワハラの定義について、厚生労働省は「あかるい職場応援団」という特設サイトで、
「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性(※1)
を背景に、業務の適正な範囲(※2)を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は
職場環境を悪化させる行為」をいうとしています。

 ※1職場での優越性とは、「職務上の地位」に限らず、人間関係や専門知識、
 経験などの様々な優位性が含まれます。従って、上司から部下へのいじめ・嫌がらせに
 止まらず、先輩・後輩間や同僚間、部下から上司に対して行われるものも含みます。
 例えば、上司・部下といった指揮命令関係にある場合はもちろんのこと、業務の指導する
 立場にある先輩社員や業務に関する知識を有していて専門的な業務を行っている社員、
 古くから勤務している社員など様々な優位性が考えられます。

 ※2業務の適正な範囲とは、例えば上司は自らの職位・職能に応じて権限を発揮し、
 業務上の指揮監督や指導教育を行い、上司としての役割を遂行することが求められます。
 この業務上の必要な指示や注意・指導を不満に感じたりする場合でも、それが業務上の
 適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントにはあたりません。
 従って、何が業務の適正な範囲を超えているかについては、業種や企業文化の影響を
 受けるため、各企業・職場で認識をそろえ、その範囲を明確にすることが大事です。

具体的にはどのような行為がパワハラにあたるのでしょうか。
この点について、上記サイトでは次の6類型を挙げています。

1.身体的な攻撃
 蹴ったり、叩いたり、社員の体に危害を加える行為は「身体的攻撃」型のパワハラです。
 どんなに軽い書類でも、それを投げつけるような行為によって部下や同僚を威嚇し、
 従わせようとすることはパワハラに該当します。
例)丸めたポスターで頭を叩く、提案書を提出しようとした部下に対し、「出来が悪い」
  と怒鳴り、灰皿を投げつけるなど。

2.精神的な攻撃
 「やめてしまえ」などの社員としての地位を脅かす言葉、「おまえは小学生並みだな」
 「無能」などの侮辱、名誉毀損に当たる言葉、「バカ」「アホ」といったひどい言葉は、
 業務の指示の中で言われたとしても、業務を遂行するのに必要な言葉とは
 通常考えられません。
 このため、こうした暴言による精神的な攻撃はパワハラに当たります。
例)同僚の目の前で叱責される。他の職員を宛先に含めてメールで罵倒される。
  必要以上に長時間にわたり、繰り返し執拗に叱るなど。

3.人間関係からの切り離し
 一人だけ別室に席を離される、職員の全員が呼ばれているのに忘年会や送別会にわざと
 呼ばれていない、話しかけても無視される、すぐそばにいるのに連絡が他の人を介して
 行われる。
 このようなことが、職場の上司や先輩、古くから勤めている社員など、職場内での優位な
 立場を使って行われると、それはパワハラに該当します。
例)仕事のやり方を巡って部下と口論して以降、必要な資料をその部下には配布しない、
  話しかけられても無視する状態を続けているなど。

4.過大な要求
 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害があった場合、
 「過大な要求」型のパワハラに当たることがあります。
 一人一人の業務量は会社やその部署の業務量によっても異なるので、単に仕事の量が
 多いというだけではパワハラとは言えません。しかし、例えば、業務上の些細なミスに
 ついて見せしめ的・懲罰的に就業規則の書き写しや始末書の提出を求めたり、
 能力や経験を超える無理な指示で他の社員より著しく多い業務量を課したりすることは、
 この類型のパワハラに該当するといえます。

5.過小な要求
 業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや、仕事を
 与えないことは、この「過小な要求」型のパワハラです。
例)営業職として採用された社員に営業としての仕事を与えずに草むしりばかりさせる。
  お前はもう仕事をするなといって仕事を与えずに放置したりする。

6.個の侵害(個人のプライバシーを侵害するパワハラ)
 業務遂行に当たって、私的なことに関わる不適正な発言や私的なことに立ち入る管理
 などは、「個の侵害」型のパワハラに当たります。
例)管理職の者が社員の管理の目的ではなく、管理職としての優位性を利用して、
  私生活や休日の予定を聞いたり、携帯電話やロッカーなどの私物を覗き見たりする。
※会社の管理職には業務上必要で休暇の予定を聞いたり、可能であれば休暇時期を
 変更してもらったりする必要があるかもしれません。
 従って、「個の侵害」型のパワハラの場合は、どのようなことが「業務の適正な範囲」
 を超えるパワハラなのかについては、行為が行われた状況や行為が継続的であるかどうか
 によっても左右されます。


パワハラの対策としてどのようにすればいいのでしょうか。
取組内容のカテゴリーを以下ご紹介します。(厚生労働省、あかるい職場応援団より。)

1.トップのメッセージ
 企業として「職場のパワーハラスメントはなくすべきものである」という方針を、
トップのメッセージの形で明確に打ち出します。
組織の方針が明確になれば、パワーハラスメントを受けた従業員やその周囲の従業員も、
問題点の指摘や解消に関して発言がしやすくなります。

2.社内ルールを決める
 就業規則その他の服務規律を定めた文書で、パワーハラスメント行為を行っていた者に
ついては、懲戒規定等に基づき厳正に対処する旨を定めます。

3.社内アンケートで実態を把握
 職場のパワーハラスメント防止対策を効果的に進められるように、職場の実態を把握
するためのアンケート調査を早い段階で実施します。
アンケート調査は、パワーハラスメントの有無や従業員の意識の把握に加え、
パワーハラスメントについて職場で話題にしたり、働きやすい職場環境づくりについて
考える貴重な機会にもなります。

4.管理職向けの研修・一般社員向けの研修
 予防対策で最も一般的で効果が大きいと考えられる方法が、教育のための研修の実施です。
研修は、可能な限り対象全員に受講させ、定期的に、繰り返して実施すると
より効果があります。

5.社内での周知・啓蒙
 パワーハラスメントの防止に向け、組織の方針、ルールなどとともに、相談窓口や
その他の取組について周知することが必要です。
周知を確実なものにするためには、各種取組を目に見える形で実施し、従業員に、
会社が真剣に取り組んでいることを実感してもらうことが必要になります。

6.相談窓口の設置、相談対応
 従業員が相談しやすい相談窓口を設置し、できるだけ初期の段階で気軽に相談できる
しくみを作ります。
相談窓口には、例えば、管理職や従業員をパワーハラスメント相談員として選任して
相談対応をする内部相談窓口と、弁護士や社会保険労務士の事務所にする外部相談窓口が
考えられます。

7.再発防止
 再発防止策としては、行為者に対する再発防止研修の実施や事例発生時のメッセージ
発信(職場を預かる管理職に注意喚起するなど)、事例の活用(事例ごとに検証し、
新たな防止策を検討し、毎年のトップメッセージや会社ルール、研修などの見直し・
改善に役立てる)などがあります。

パワーハラスメント対策としては上記のような取組がありますが、何から始めるかは、
緊急性のある取組み、優先度が高い取組や着手しやすい取組などから、企業によって
それぞれの職場に適した形で取り組み、継続して充実させていくことが重要になります。

上記取組を行うに際しての具体的資料(トップメッセージの雛形や就業規則例、研修資料
など)は次のサイトをご覧下さい。
厚生労働省、明るい職場応援団(https://no-pawahara.mhlw.go.jp/)

また、冒頭に挙げたアンケート結果は日本労働組合総連合会のホームページ
(https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20171116.pdf)
をご覧ください。


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